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このあたりの国産材の現状(1)
冬は材料の仕入れの時期。主に12月から3月までの間、月に2回ほど地元の原木の市場に訪れる。市は年中かわらず開いているが、伐り旬を守った木を仕入れたいため、仕入れるのは冬の間だけと決めている。年間何十棟もの新築を手がける工務店なら一年通じて仕入れなければ間に合わないだろうが、大工ひとりが一年にこなすだけの仕事の場合、つまり自分の場合は、この時期だけの仕入れで十分だ。それでも年々在庫の量は増えている。人工乾燥された材料を使いたくないとなると、どうしても大量の在庫をかかえざるを得ない。特に杉は乾燥に時間がかかり、仕事を受けてから材料を発注したのでは、ずぶ生の、昨日までカラスがとまっていたような材料しか手に入らないのが現状だ。材木屋が在庫を持たないとなればしょうがないから自分でやろうという訳だ。いつ日の目を見るともわからない材料をかかえておくのは手間もかかり金銭的にも負担は大きい。仕方なくはじめた原木からの仕入れ、とはいっても、手持ちの材料を前提に仕事にアプローチするという方法は、どうやら自分の性には合っているようだ。在庫が豊富であればあるほど、仕事において手持ちの駒は増える訳で、そういう意味でも、自ら足を運んでの材料の調達は、やはり欠かせない。
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