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杉の建具
大工です。
盆前に頼んでおいた建具、障子10枚と板戸7枚のできあがり具合を覗きに、建具屋さんにおじゃましました。板戸はでき上がり、あとはガラスをはめ込むのみ。障子はこれから組み上げるところでした。

建具に使う材料は、世間では外材が主流です。安価で均一な材料が取れることが一番の理由だと思います。外材ではズプルース、ベイスギ、国産材ではヒノキ、杉などいろいろとありますが、最近は建具にも意識して杉材を使うようになりました。柱や梁、床等も杉を使うので、やはり建具も同じ杉材のものがよく合います。ヒノキ等と比べても杉は重量も軽く、建具には適しています。
数年前から桟済み乾燥しておいた板材から目の積んだ素性の良いものを選び、建具屋さんに運んで渡します。建具屋さんは「この板のこここの部分で框をとって、そこの部分で障子の中桟をとろう」などといろいろ検討し、木取りをします。一枚の板でも赤身の部分、白太の部分、目の積んだ部分、荒い部分などいろいろあり、性質や強度、見栄え等を考えながらの作業になります。
同じ材料を使う職人同士、勉強になることも多く、結局一時間近くいろいろと話し込んでしまいました。
仕事中どうもおじゃましました。

盆前に頼んでおいた建具、障子10枚と板戸7枚のできあがり具合を覗きに、建具屋さんにおじゃましました。板戸はでき上がり、あとはガラスをはめ込むのみ。障子はこれから組み上げるところでした。

建具に使う材料は、世間では外材が主流です。安価で均一な材料が取れることが一番の理由だと思います。外材ではズプルース、ベイスギ、国産材ではヒノキ、杉などいろいろとありますが、最近は建具にも意識して杉材を使うようになりました。柱や梁、床等も杉を使うので、やはり建具も同じ杉材のものがよく合います。ヒノキ等と比べても杉は重量も軽く、建具には適しています。
数年前から桟済み乾燥しておいた板材から目の積んだ素性の良いものを選び、建具屋さんに運んで渡します。建具屋さんは「この板のこここの部分で框をとって、そこの部分で障子の中桟をとろう」などといろいろ検討し、木取りをします。一枚の板でも赤身の部分、白太の部分、目の積んだ部分、荒い部分などいろいろあり、性質や強度、見栄え等を考えながらの作業になります。
同じ材料を使う職人同士、勉強になることも多く、結局一時間近くいろいろと話し込んでしまいました。
仕事中どうもおじゃましました。


4件のコメント
[C285] 何ででしょう
- 2009-08-26
- 編集
[C286]
ちょい悪さん
50年以上前につくられた古民家は、現在の基準法ではほぼ間違いなく100%既存不適格の建物ということになります。極論すれば、合板を使って建物を固めることを義務づけているのが現在の建築基準法です。そのうち、数値化できない天然木材は使用不可になるかもしれません。法律の根幹に哲学がない、思想がない、血が通っていないとこのようなことになります。このような法律の元では文化というものは間違いなく衰退の一歩をたどることになるでしょう。
50年以上前につくられた古民家は、現在の基準法ではほぼ間違いなく100%既存不適格の建物ということになります。極論すれば、合板を使って建物を固めることを義務づけているのが現在の建築基準法です。そのうち、数値化できない天然木材は使用不可になるかもしれません。法律の根幹に哲学がない、思想がない、血が通っていないとこのようなことになります。このような法律の元では文化というものは間違いなく衰退の一歩をたどることになるでしょう。
- 2009-08-26
- 編集
[C288]
ちょい悪さん
責任は大工にもあります。住み手にもあります。大きな原因のひとつは、大壁納まりの家が主流になったことではないかと考えています。柱や梁を隠して、ビニールクロスで体裁だけ整えればおしまい。施行も楽で住み手からの受けもいい。表面上の美しさの陰で、覆い隠された骨格となる中身はないがしろにされてきました。
責任は大工にもあります。住み手にもあります。大きな原因のひとつは、大壁納まりの家が主流になったことではないかと考えています。柱や梁を隠して、ビニールクロスで体裁だけ整えればおしまい。施行も楽で住み手からの受けもいい。表面上の美しさの陰で、覆い隠された骨格となる中身はないがしろにされてきました。
- 2009-08-28
- 編集
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昔ながらの木造住宅。
今の建築基準法が悪いのか?
このままだと本当の職人さん居なくなりますよね!