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木材の風化について

 大工です。
 家を建てる場合、特別な事情がないかぎり、漆喰壁(塗り壁)もしくは板壁を使います。双方ともにその耐久性については歴史が証明しています。完全なメンテナンスフリーを意味するものではありませんが、傷んだ場合に部分的な補修を繰り返してやれば、100年以上は十分にもつでしょう。寿命が来たらそのまま土に、または焼却して灰をまくなどして自然に還すことができるのは、これらの材料の大きな長所です。
 板壁を採用する場合、基本的には無塗装としています。場合によっては柿渋を塗ったり、焼き杉を使ったり、あるいは日光が当たることで黒くなる液体を塗ったりすることはありますが、ペンキや防腐剤を使うことはありません。土に還るという木の持つ利点を損なうことになるからです。一昨年から、我が家では薪ストーブで暖をとっていますが、燃料として建築廃材を使うにあたって、ますますその思いを強くしました。ペンキのついた板は燃やせない(燃やしたくない)し、防腐剤に漬け込まれた木片は燃やした場合に灰に有害物質が残る懸念があるため処分に困るからです。
 木を、森の状態から、木材としての使用、役目を終えてからの廃棄のこと。これらを一貫して視野に入れておくことの重要性を痛感しています。

 写真は外構部の縦格子です。材料は杉の赤身。無塗装。当初ブロック塀でしたが、無機質で殺風景なのでその上にかぶせるようにして止めてあります。4年程度経っていますが、風雨にさらされて当初の杉の色は既になく、グレーに変色しています。しかし水に濡れても乾くことができれば、木は簡単に腐るものではありません。風雨に強い材料を使うこと、軒の出を大きくとって雨がかりを防ぐことを守ったうえで、外壁に板を使った家が増えることを強く望みます。

 この、グレーに焼けたような木材の色合い、私は美しく感じます。何年経っても色あせしないサイディングのほうが美しい、と言う方にはおすすめできませんが。

DSCF1752.jpg



7件のコメント

[C102]

まさにそうですよね。
娘のピアノ小屋、加工場とも、軒も深いのに色を付けたことを後悔しています。
自宅は10年目ですが、枯れた感じの色になってきました。

[C103]

長持ちさせるために、板はできるだけ厚くしたいと思います。4分より5分。5分より6分。この1分の違いが10年以上に匹敵するのではないでしょうか。
  • 2009-02-13
  • 投稿者 : 尼助丸
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[C104] 完成見学会 大勢いらして良かったですね

沢山の方がお見えになって良かったですね
私も行きたかったのですが 水曜日が定休日で 
土日祭日も一人で切り盛りしていて時間が取れませんでした
初めからブログで拝見しているので 見たような気になっていますが・・・
実物はずっとステキで風格があるのでしょうね
うちのお客様が 7.8日が都合が付かなくて木曜日に外から見せて頂いたそうです
すごく良かったとおっしゃっていましたv-290
  • 2009-02-13
  • 投稿者 : うたちゃんの店
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  • 編集

[C105] ありがとうございます!

おかげさまで、てんやわんやの盛況でした。
木の感触や香りを、みなさん楽しまれていたように感じましたよ。
たくさんの人に見学して頂けてよかったです!
  • 2009-02-14
  • 投稿者 : きょうこ
  • URL
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[C163] 木

木は何年たっても生きていますよね。
グレーに焼けたような木材の色合い、いいですね。町では車の排気ガスの汚れで木が真っ黒になります。木も必要以上に傷むようです。
今我が家では100年たった家を逆に自分で灰汁洗いをしています。長年の汚れが取れ木本来の木目が白く浮き出ると木はまだ生きてるんだなと思い、感慨深いものがあります。
灰汁洗いに時間がかかりそうですが、出来たら岡山のベンガラでも見に行こうと思います。
  • 2009-03-27
  • 投稿者 : katuyosi
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[C164]

katuyosiさん。木という素材は、風化し、腐るからいいのだと思います。いずれ土に還って、他の生物の養分となる。  年をとったものにはそれなりの美しさがあります。そのままの姿で認めたいものです。
  • 2009-03-27
  • 投稿者 : 尼助丸
  • URL
  • 編集

[C165] 木

そうなんですよね。築100年の我が家も200年たった母の実家も、人から見れば古いだけの何の価値もないものなのでしょうが暮らしているものにとっては、柱の傷さえ思い出のあるかけがえのないものです。
本来の寿命まで。せめて木々の年輪の年を越えるまで、と思うのですが、、
思うように手入れをしてやれなくて情けない限りです。
  • 2009-03-27
  • 投稿者 : katuyosi
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