高校の卒業式が終わり、長い春休みを迎えた長男坊。朝から晩まで野球づけの日々を送り、昨夏、最後の打席は空振り三振に終わった。大学前期試験の発表までの約2週間、5年ぶりに薪割りのアルバイトに精を出した。そして昨日の合格発表、敢えなく敗退。 仲間の進路が次々と決まってゆく中、その内心は推測するしかないが、悲壮感を感じさせない普段と何一つ変わらない言動に、彼の成長をみた。巣立ちの時期が来た。
暖かい地といわれるここ大島でも、今年の2月は氷点下の日が何日も続いた。土壁は乾かないうちに凍ると崩れ落ちてしまう。おかげでずっと裏返しを塗ることができず放置。他の仕事をしていた。2月下旬になると急激に暖かくなり、凍みる心配はなくなった。解体して崩した壁土をプールに放り込み、水を入れて藁を入れておいて数ヶ月。再度練り直して左官屋さんを呼んだ。 土を練ったり、運んだり、コテ板にのせたり、左官屋さんの手元は楽しい。その熟練のコテさばきは何時間みていても飽きない。 お茶の時、御歳既に73歳と判明。「週休4日でいいので末永く続けて下さい」と半分本気でお話をした。
