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版築2
版築
「版築」ということばを初めてきいたのはいつだったか。簡単に言えば土や石を突き固めて作った構造物のこと。昔、一人の施主さんが「版築をやってみたい」と言っていたのを思い出した。4月に竣工した「幸明館」。4m程下の畑の一角に井戸を掘り、ポンプを据えている。水質もよく水量も豊富なので、住居のメインの給水にし、水道はサブの位置づけ。ポンプは通り沿いで雨ざらし状態、「できれば囲いを作って保護してほしい」と、前々から言われていた。井戸ポンプのある場所はちょうど幸明館への登り口。案内板を兼ねた小さな囲いを、「版築で作りませんか」と相談したところ快諾。今までやったことはない。不安はよぎるが、初めてのことは楽しいし、ワクワクする。材料として、まさ土1㎥、石灰11袋(275㎏)、にがり(塩化マグネシウム3袋75㎏)を用意。材料をミキサーでまぜ、型枠の中に少しずつ入れてひたすら突き固める。突き固める道具は大ハンマーと自作のものとただの棒。左から版築1号、2号、3号、4号。 耐久性を増すためにセメントを混ぜる例もあるようだが、土に還らないので今回は却下。多少の風化は良しとしよう。 でも、本当に大丈夫なのだろうか? 不安だ。



