住んでいるところは20軒ほどの山間部集落。みな米を作っているので、機械を借りたりいろいろとお世話になる。数年前から「小米をもらってくれないか」と、毎年百キロ近くの小米を頂いている。小米の使い道、半分はこうじやさんへ。精米して送ればこうじにして送り返してくれる。こうじはみそづくりとどぶろくづくりには欠かせない。発酵食品は庶民の文化そのものだ。誰でも身近な物でつくる事ができる。そして市販の物よりも間違いなく美味しい。こうじやさん、いかほどの需要があるのか知らん、ずっとつづけてください。
築100年以上の家に住むお客さんからトイレ工事を依頼された。90歳を越えた義母の寝室横に新設したいとの事だった。体が弱った老人にとって外気温と同じ廊下を5m歩いてトイレに行く事は大変な苦労だ。北側廊下部分を部屋に取り込んで、洗面台とパブリック用のトイレを設置。跳ね上げ式の手すりも取り付けて、入口は既存の鴨居を利用して三枚引き戸。介護用のトイレについて勉強して図面を引き、普通のトイレの倍くらいの費用がかかったけれど、大変喜んで頂けた。お金を払うということはある種の投票行為であるとも言える。こうした施主さんに私達は育てて頂いている。