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嫁入り

一昨年の秋に彼につくらせて、以来ずっと事務所に置かれていた「寝そベンチ」ですが、施主さんに竣工祝いとしてプレゼントすることにしました。打ち合わせで事務所に来られた際に一目惚れされたようで、このたびめでたく嫁入りと相成りました。これまでの汚れを落とし、少し油でお化粧してやりました。事務所にはぽっかりと穴があき、お客さん用の椅子が無くなってしまいましたが、これからどうするかは、暇を見て考えることにしましょう。

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来ていただきありがとうございました。

今回の見学会は、幅の狭い道を長い距離走る必要があるため予約制とし、当方が迎えに行くというかたちをとらせていただきました。来場下さった方々、この場をかりてお礼申し上げます。

以下は、見学会の説明文です。(添付の工事経過写真は略)

             「南岩国の家について」
                             久良工務店 久良大作

 見学会に来ていただき、ありがとうございます。今回は施主さんのご好意でこの会を開かせていただきます。

 この家はおよそ150年前に建てられたもので、何度かの改修工事を経てずっと住み続けられていました。主が亡くなり、1年間程空き家の状態でしたが、2年前、「壊して建て直すのではなくて、生まれ育った家を今一度生まれ変わらせて、ゆくゆくは子供、孫の代まで引き継いでゆきたい」との相談を受けました。
 建物の実測調査の結果、地盤状態は良好で、100年以上が経過しているにもかかわらず床下の虫害はほとんどありませんでした。また、屋根も十数年前に新しく吹き替えられていて健全で、雨漏りもなく、柱の傾きや梁のねじれ等はあるものの、今後も十分住み続けられるとの判断を下し、工事に入りました。
「できるだけもとの間取りに近い、開放的な状態で残したい」との要望のもとに平面計画を立て、通風と採光をに配慮しながら、断熱にも配慮しました。
工事には、次の二点を念頭にのぞみました。
・ 古くても使えるものはできるだけ残すこと。
・ 合板等の新建材は使わず、木、土、といった自然に還る素材だけを使うこと。

ハウスメーカー全盛、スクラップアンドビルドのこの時代にあって、日本古来の伝統的な家に価値を見いだし、こうして工事を依頼してくださった施主のTさんに対し、大工として、心から敬意と感謝を伝えたいと思います。

【建物概要および仕様】
・ 木造二階建 1階153.25㎡、2階13.86㎡
・ 床 杉板45㎜厚の上に15㎜ヒノキ本実板はり
・ 壁 土壁下地の上に漆喰塗り、一部杉板12㎜厚はり
・ 天井 既存垂木の下に杉板12㎜厚はり、小屋裏あらわし
・ 断熱材 床--杉板45㎜厚、壁—土壁、天井--ウールブレス110㎜、

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古材運搬

ひょんなことから古材を譲り受けることになった。人の手で丁寧に解かれたそれらの材は、その地でシートをかけられて引き取り手を待っていた。「もったいないので何とか生かしてやってほしい」とはそれを解いた大工さんの弁。古い家の解体は重機で一瞬のうちにバリバリやられてしまう昨今、同じ大工としてその気持ちは痛い程よく分かる。「何とかしましょう」と返答するのに時間はかからなかった。いつどのようなかたちで使うことになるかは分からないけれども。差鴨居や丸太梁など数十本。市場に流通する材の長さはせいぜいが6mだが、今回のものは9〜10m強もある。幅が2mの道路しかない山間の集落、どうやって運び出そうか。数ヶ月思案したあげく、大型トラックをチャーター、現場からさほど遠くない道路沿いの広場で待たせておいて、そこまで2tのユニックで数本ずつピストン輸送、広場で乗せかえて作業場まで運んでもらうことにした。長さ6mのユニックに10mの長さの梁を積むと前後共2mずつ跳ね出すことになるので事前に制限外積載の許可を取っておいた。ピストン輸送すること10回近く、何とか無事大型に積むことができて作業場に到着。日が落ちるまでに積み降ろしは終了。

8mあれば4間継ぎ手なしで飛ばせるな。次の現場で使いたいけど、今度の現場も道幅が2mちょっとの住宅密集地だし、現場に搬入できるんかいな。

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見学会のお知らせ

昨年4月に着工した工事、竣工をむかえるにあたり、完成見学会を開くことにしました。駐車スペース等の問題から、予約制とさせて頂きますが、興味のある方は、遠慮なく下記までお問い合わせください。お待ちしています。

スライド1

古材と新材と中塗りと漆喰と

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漆喰塗り

動きにみとれること数十分。
「他人の仕事は面白いんよねえ」と、左官のKさん。

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やっとコンロが

ふと「この工事いつはじめたんだっけ?」と思い、調べてみると、最初のコンタクトが2011年の8月、打ち合わせを重ねて着工したのが2012年の2月だった。それからあっという間に1年以上が経過している。寒さと湿気の改善が当初の目的だったのだが、どうせやるなら楽しく、プロの手も借りながら自分で出来るところは自分でやりたいとのことで、おおよそのプランをもとに見切り発車。壊しや電気工事、断熱工事、左官工事は施主施行。歩きながら考えるという感じで、その間も二転三転、やっと料理が作れるようになった。大工の意見とは違ってIHヒーターになったけれども、大工の目から見てなかなか楽しい家になってきた。木には長所もあれば短所もある。その短所を受け入れる度量はひとそれぞれ。その度量が広い施主ほど、私に近く、仕事も楽しい。汚れやすい台所だけど、汚れたら拭けばいい。濡れて少しくらいシミになってもいい。少々焦げたって。木はおおらかにすべて受け入れてくれる。

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失敗もある

先月島根の市で買ったケヤキの丸太は5.6mのうち元の1.5m部分を残してあとはほとんど腐れ、という無惨な結果に終わった。元はと言えば、ウロやクサレがあって買い手がつかなかったものを、それほどひどくはないだろうとの見込みのもとに札を入れたもの。皆の見立てのほうが正しかったわけだ。
同日、森林組合の所長さんから電話。「買い手がつかないザツ(雑木:樹木名が不明の木の総称)があるんだけど、○○さん買ってくれませんか? 何とかこの木を生かしてやってください。」懲りずにこの話にすぐ飛びついてしまったのだから、我ながら呆れる。

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