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はつり

玄関前に石をはるために既存のコンクリートをはつる。手持ちのはつり機で小一時間格闘したが、厚さ10センチのコンクリートは表面がこそげとれるだけ。途方に暮れ、途中からブレーカーをレンタルした。2tトラックにエンジンコンプレッサーをつんでエアホースでブレーカーにつなぐ。「バババババ」という音とともにみるみる割れてゆく。2時間近くかかって日の暮れる前に作業は終わった。石の下地としてまたコンクリートを打つんですけどね。

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キッチン搬入

普段、キッチンは現場に合わせてステンレスのトップをオーダーして大工がつくることが多いけれど、施主さんが希望すればシステムキッチンも使います。高価なものですが、気になるのはつくられている素材ですね。見栄え重視で合板で出来ているようなものはやはりNOです。年数に耐えれません。それならトップと柱と棚だけの簡素なものをきちんとした木で大工がつくった方が良い。鍋もボウルもまるだしで。湿気もたまらないし。
春にはじまった工事も終盤に入りました。

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竹を炙って

山間の我が集落には棚田がまだ残る。手で積み上げられた石垣が広がる風景に、白く塗装された鉄製のフェンスは似合わない。ここに住み始めて8年目、ようやく重い腰を上げた。既存のフェンスを挟み込むかたちで下地をつくり、現場ではねた杉の板を縦にはり、柿渋を塗った。笠木は年末に伐った竹を火であぶって被せて作業は一日で終了。自分の家の仕事となるとどうしてもぞんざいになりがちですが、彼に任せたらうまくまとめてくれました。

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吸い付き桟

イチョウの大板は荒削りした後、反り留めのために樫の木の吸い付き桟を入れる。吸い付き桟は、板の裏側にアリ溝を掘り、そこにアリの加工を施した桟を入れると木同士が拘束し合って互いの反りを抑えるしくみ。木が動く力、それは相当なもので、とても人力で押さえ込めるようなものではない。寸法や入れる場所を考えて、かけやで力一杯叩き込む。無垢の木はどんなに乾かしても必ず反るので、この作業は欠かせない。たまに家具屋に行くことがあるけれど、大工の興味の対象はやはりどうやってつくってあるのかということ。店からすれば腰を屈めて裏側を仰ぎ見る不審者だ。無垢の木のテーブルとうたってあっても、たいていはねじ留めで、この吸い付き桟を見かけることはほとんどない。反りを抑える手段は集成材であったり人工乾燥であったり質の高い塗装であったりするのだが、いずれも大掛かりな設備を持たない個人の大工にそれは無理だ。手元にある材料で、手持ちの道具でものをつくる。やはりブリコラージュ

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ケヤキの製材

いつもお世話になっている製材所の帯ノコの製材可能寸法は直径80センチ程度の丸太まで。住宅建築で使う木材の製材には必要十分だが、稀に、それ以上の大きさの丸太を製材する場合は、別の製材所に、それ以上の大きな製材機を持つところに持ち込むことになる。幸い同じ市内に賃挽きしてくれるところがあり、最大幅が130センチのケヤキの丸太と110センチの杉の製材を依頼した。ケヤキは枝分かれする根元の部分で二股に分かれたところには大きな穴があいていて、買い手がつかなかったものを先の島根の原木市で安く手に入れたもの。毎度書いていることだが、木は、特にテーブルに使うような大きな板をとる場合は、完全無欠のよりもあばたのあるものの方が表情豊かで、立ち姿や育った環境などを想像させる手がかりを与えてくれて、素直なまっすぐのものよりも面白い。
総重量1トンもあろうかという木の製材には、やはりそれ相応の技術がいる。機械から外れて落ちてこようものならそれこそ大けがだし、そうならないまでも大切な木をダメにしてしまう。およそ1時間半かけて2本を製材し、それ相応の代金を払った。今回お世話になった製材所の方々二人も自分の父親の世代。いつまで続けてもらえるのだろうか。見通しは明るくはない。

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