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自然の造形

 築およそ100年の蔵、それを囲むように下屋が増築されたのがおおよそ40年前らしい。瓦を見れば40年よりももっと前のようにみえる。聞けば、地元の小学校の木造校舎が鉄筋コンクリートの現在のものに立て替えられるときに解体された、そのときの瓦を譲り受けて建てたとのことで、得心がいった。木材も古材を集めて建てたとの話。40年前にはまだ、こういった建築材料のリユースがごく一般的に行われていたということだ。ここに、大手住宅メーカーが建てるエネルギー多消費型の産業廃棄物の固まりのような名ばかりのエコ住宅とは対極の価値を見る。
 巷にあふれる「エコ」ということばの胡散臭さに、多くの人はもう既に気づきはじめている。そのことばを好んで使うのは政府であり財界であり、彼らの最大の関心事は庶民のささやかな幸せとは別のところの、いかに(見かけ上の)経済発展を遂げてゆくかにしかない。そのことは、多くの国民が持つ原発から手を引きたいという思いとは裏腹に、あれだけの事故を起こしておきながらこの期に及んでも彼らは原発を再稼働させたいという意志をいまだに強烈に持ち続けているということから考えても明らかだ。彼らがプランを書き、彼らがつくり、彼らが運転し、彼らが安全だといい、彼らが二酸化炭素を出さない発電だからエコだといい、彼らが事故を起こし、彼らが「直ちに影響を与えるものではない」といい、彼らが大金を投じてつくったSPEEDIの情報アメリはには知らせたが国民には知らせず、彼らが国民を無用の被爆にさらし、彼らが撒いた放射性物質を裁判所は彼らのものではないから除染の必要はないとお墨付きを与え、彼らが雇った医者に「放射能を浴びても心配することはない」といわせている。彼らは見せかけの冷温停止宣言と事故収束宣言をもとに海外への原発輸出を企み、彼らはいまだに原発被害者以上の高額な所得を得ている。そんな彼らが同じ口でエコカー減税だのエコポイントだの言っている訳で、我らが納めた税金をもとにこの子供騙しの政策で誰が一番得をしたのかといえば、何のことはない、自動車産業や家電メーカーを筆頭とする財界であり、納税者はほんの少しそのおこぼれにあずかったかも知れないだけ。「エコ」ということばはもはや愚民化された消費者たちを騙すための体の良いコマーシャリズムに乗っかったことばでしかない。

 蔵の外壁の焼き杉板は風化の具合から見て蔵建築当時の100年前のものと推察。10ミリほどの厚さの板は長年風雨にさらされてうすくもろくなっている。体積として半分以下になった杉板の細胞は雨とともに流れ落ちあるいは風に乗ってどこかに運ばれて地面に落ち、そして土に還る。そうやって部分的にえぐられ削り取られたその造形はどれひとつ同じものはなく、切り絵か彫刻かなにかのようで一枚一枚が面白い。

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いちめんのかんなくず

我が家は板の間に4本川。朝起きると布団の下がびっしょり。床下に断熱材がないので、暖かい布団と冷たい板との間でおそらく結露がおこるのだろう。床板をはがして部屋一面にかんなくずを敷き詰めました。結果、結露は緩和されたようです。かんなくずを厚さ30センチくらい敷き詰めてシーツをかけ、ベッドのようにしても暖かそうだ。かみさんに話すと、「考えただけでくしゃみが出そう」と、にべもなく却下。

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ところかわれば

大工仲間の応援に伊那まで出稼ぎ。前の週は寒波の影響でマイナス15度以下、給湯器が凍り湯が使えなくなったとおどかされていました。ノーマルタイヤのトラックでの遠征はあきらめ、スタッドレスに履き替えた乗用車に道具と材料を満載して出発。現地、朝起きて車に乗り込むと、ペットボトルにはいったお茶の残りが凍っていました。南国の私たちを気遣ってか、任された部屋は二階の小屋裏。おかげでさほど寒い思いはせずに無事1週間を終えて帰ってきました。仲間の自宅で毎晩の酒盛り。楽しい毎日でした。朝昼晩と、毎日、おいしい食事をどうもありがとう、奥さん。

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