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まねることから

木という同じ素材を扱うとはいえ、やはり大工と家具職人とは違う。扱う材種も違えばその多きさも違う。大工の作る家具は総じて頑丈だが無骨となることが多い。構造的に長持ちして壊れにくいことが第一、デザイン的なものは二の次という思考回路が染み付いているので、それはある意味致し方ない。しかし、何にでもバランスというものはあり、必要以上に太く分厚い材料を使ったものはやはり野暮ったく見える。その意味で家具職人のデザインは、大工にとっては良い教材だ。材のスケール、木取り、加工の方法など、学ぶことは多い。まねて作ってみることでいろいろな発見がある。

ジョージナカシマの写真集の1ページを指差して、「こんなんでも作ってみるか」と、彼にベンチを作らせた。といってもうちにある木は杉ばかり。寝かせていた杉元玉の幅広板が座板、古い民家を解体した際にとっておいたサクラの敷居が背もたれの材料。手持ちの機械とそこそこの技術でできる範囲のものに簡略化。出来上がりはオリジナルと比べると恥ずかしくなるような「似て非なるもの」。それでも使い勝手だけはそこそこ良く、現在作業場の片隅に置かれ、彼の恰好の昼寝場所となっている。「寝そベンチ」と命名。

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