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専門外でも

作業中にわざわざ靴を脱いでトイレに行くのはおっくうなもの。さらに加えて、どうしても木屑を家に持ち込んでしまい、「いくら掃除しても」という家人からの小言もある。夏場回数は少ないけれども、寒くなって汗をかかなくなるととたんに便所が近くなる。年来の懸案事項だった外便所の設置に取りかかる。大工工事のほかに水道工事と電気工事が必要だが、節約と勉強をかねて自分たちでやることにした。わからないところは普段お世話になる設備屋さんに聞いて、水道業者用の店にパイプ類を買いに行く。チーズやらソケットやら、VP、VUの管の違いなど、店番のおばさんに親切にいろいろと教えてもらった。排水配管を浄化槽につなぎ込むため人力で掘り始めたけれども、泰山木の根が縦横無尽にはびこっていてあえなくリタイア。急遽知人からユンボをかりた。夕刻なんとか配管終了。他業者の工事の様子を普段見てはいるものの、自分でやってみて初めてわかることも多い。他業種の仕事、新鮮味がありそれぞれ面白い。

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お蔵入り

トチの大板その後。最初から使い道がきまっていた訳でもなく、予定どおりのお蔵入りです。面のねじれをかんなでとって、反り防止のカシの吸い付き桟を入れて、小口に割れ防止のベニヤをはって、再び倉庫にしまいます。当初9センチあった厚みが、ねじれをとると6センチ程度になってしまいました。おおよそ1/3を鉋屑にしてしまった訳です。

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施主さんと施主さん

これから生まれ育った築150年の古民家を再生したいという施主さんと、2年前に築80年の民家を改修させていただいた施主さん。同じ思いを持った人同士、初対面ながら話が弾みます。半年ぶりにお邪魔したのですが、工事中材木を置いたり作業していた場所が美しい庭に変わっていました。ひとがそこに住んで生活を営むことで初めて家に魂が宿るのだと、素直に感動しました。施主さんたちに感謝。

電線が視界に入らないというのは、風景を美しく見せるための大きな要素ですね。

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仕事の谷間に

 大きい現場をかかえると数ヶ月から半年、一年以上、とほとんどその現場にかかりきりになる。途中、雨が漏るとか棚を作ってほしいといった小さな改修工事は何とかこなすものの、個人営業では基本的に現場の掛け持ちは不可能だ。結果、少なからぬお客さんに数ヶ月から年単位で待っていただくことになる。しかし、ひとつの仕事が終わってすぐ次の現場に移ることはなかなか難しい。終わったその仕事が大きければおおきいほど再度立ち上がるのに充電期間が長くなる。それまでたまっていた打ち合わせや図面引きといった事務作業をこなさねばならないことももちろん原因のひとつではあるのだが、次の仕事と自分自身の感情の起伏との折り合いをつけるのに時間がかかってしまうこともそれ以上に大きな要因だ。どうしても現場が無い空白の時期が生じてしまう。そんなこんなで平日大工が現場に出ずに家にいると、傍目に遊んでいるように見えてしまっても、半分あたっていない訳でもないので適当な言い訳も見つからず、少しばつが悪い。
 しかし、こんな仕事の谷間でないと普段はできないこともある。仕事と趣味の区別がつかないような範疇のこと。何年も寝かしていたトチの板、幅140センチ、長さ200センチ。このテーブルが置けるような家を、在庫としてひとつ頭の引き出し入れておく。

最近家具の話が続いていますが、私は大工です。

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まねることから

木という同じ素材を扱うとはいえ、やはり大工と家具職人とは違う。扱う材種も違えばその多きさも違う。大工の作る家具は総じて頑丈だが無骨となることが多い。構造的に長持ちして壊れにくいことが第一、デザイン的なものは二の次という思考回路が染み付いているので、それはある意味致し方ない。しかし、何にでもバランスというものはあり、必要以上に太く分厚い材料を使ったものはやはり野暮ったく見える。その意味で家具職人のデザインは、大工にとっては良い教材だ。材のスケール、木取り、加工の方法など、学ぶことは多い。まねて作ってみることでいろいろな発見がある。

ジョージナカシマの写真集の1ページを指差して、「こんなんでも作ってみるか」と、彼にベンチを作らせた。といってもうちにある木は杉ばかり。寝かせていた杉元玉の幅広板が座板、古い民家を解体した際にとっておいたサクラの敷居が背もたれの材料。手持ちの機械とそこそこの技術でできる範囲のものに簡略化。出来上がりはオリジナルと比べると恥ずかしくなるような「似て非なるもの」。それでも使い勝手だけはそこそこ良く、現在作業場の片隅に置かれ、彼の恰好の昼寝場所となっている。「寝そベンチ」と命名。

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