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木材の顛末

大工です。

床を解体して出た木材。大引に根太、床板。表面的には形状をとどめているが、切ってみると腐朽菌とおぼしきものに浸食されて、切り口はすが入った状態。体重をかけるともろくも簡単に折れてしまう。木も骨粗鬆症のような状態になるんですね。こうなると、築80年を経てもはや寿命。40センチ程度に切りそろえて我が家の燃料にします。釘はついたままですが、構わずそのまま薪ストーブに放り込みます。釘は灰と一緒に回収します。

DSCF5372.jpg

薪ストーブは今や我が家にとって欠かせない存在になっていますが、燃料となる薪はそのほとんどがこうした建築廃材、すなわち、現場で出た木っ端や、家の一部としての役目を終えた材料です。材種は杉やヒノキ、マツなどの針葉樹。火持ちが悪くてススがたまりやすく、薪ストーブの燃料としてはあまり勧められないとされるものたちですが、気にせず使っています。日常の生活において大工としての仕事をまわしてゆく中で自然とできたサイクルです。現在、古くなって解体される家はほとんどが重機であっという間に壊されトラックにつまれて処理業者の元に運ばれて工場でチップにされます。100年近く人の生活の場として使われた家も瞬く間にゴミに替わってしまい、いろいろな思いが錯綜する住み手や作り手の感情とは裏腹に、その作業に感傷は存在しません。家を手で一本一本ばらしノコ長さを切りそろえて薪として使うまでにはかなりの手間暇が必要ですが、できるだけこうして労力を使って、自分の手で、昔の大工が建てた家をほどいて薪にして火にくべて荼毘に付したいとおもいます。

自分が手がけた家が、いつ廃材として処分されるのかわかりませんが、できることなら重機で一気にぺちゃんこにされるのではなく、同じ「大工」に手を掛けて最期を看取ってもらいたい。ミンチでチップにされたくない。同じように薪として一本一本時間をかけて燃やして、未来の日々の生活を暖めてほしい。

こんなことを考えながら、今朝起きて薪に火をつけました。


接着剤で固めた合板はさすがに薪ストーブでは燃やしたくないので処分場行き。たまに出るカシやナラや桜といった広葉樹は火持ちがよく、我が家では高級品。ハレの日(火)にとっておきます。(蛇足)

DSCF5386.jpg


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