築100年以上の家に住むお客さんからトイレ工事を依頼された。90歳を越えた義母の寝室横に新設したいとの事だった。体が弱った老人にとって外気温と同じ廊下を5m歩いてトイレに行く事は大変な苦労だ。北側廊下部分を部屋に取り込んで、洗面台とパブリック用のトイレを設置。跳ね上げ式の手すりも取り付けて、入口は既存の鴨居を利用して三枚引き戸。介護用のトイレについて勉強して図面を引き、普通のトイレの倍くらいの費用がかかったけれど、大変喜んで頂けた。お金を払うということはある種の投票行為であるとも言える。こうした施主さんに私達は育てて頂いている。
数年前に改築させていただいた古民家。離れに至る渡り廊下に、転落防止の柵を付けてほしい旨の依頼です。
二十歳の彼の初仕事。杉の並材のカンナがけにひと苦労でしたが、何とか完成。
大工を志す若者が4月から。
こちらも背筋が伸びます。

大工です。
古家の改修です。床が抜け落ち、天井は剥がれ落ち、壁はくすんでいました。幸い構造は傷んでいない。床下を補強し、大引、根太を取り替え、杉皮を固めた断熱材を入れて杉板のフローリングを張りました。

天井も杉板、壁は珪藻土。建築当初からの古いガラス戸と相まって何ともいえない、ほっとする空間です。本物の素材の持つ力はやはり大きい。小手先で奇抜なものをつくる必要などないことを思い知らせてくれます。
