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解体終了

下屋4辺のうち、残す1辺。併設する離れと屋根続きになっているが、ここが一番ひどい。ずれた瓦をセメントで固めてあるが、その瓦の隙間の所々から草が生えている。
瓦を下ろして屋根をばらす。土壁を落として雨漏りで腐った桁と柱を全て解体し、離れと構造を切り離し離れ側には仮の柱を建てる。ばらしと片付けが終われば、気分的には7割仕事が終わった感じになる。どう直すかが頭にないとどう壊すのかもわからないのだが、開けてみないとわからない事も多い。作業前に思い描いていた青写真にかかっていた雲が晴れて、視界が一気に開ける瞬間。文字通り下から空が見える。手順が決まってしまえば、ここからは早い。無事四周屋根がつながり、雨漏りの心配はなくなった。瓦屋さんを待つ。

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年が明けて

また一年が終わろうとしている。と、書きはじめて年を越えはや半月。20歳で見習いにきたKも6年目。3年前にO君を呼び寄せて、以降3人体制。この自分が人を雇って仕事をするなど、若い頃は考えもしなかった。独立当時は仕事もなく国民年金の支払いも免除してもらうような状態だった。ひとりなら仕事がなければじっとしておけばいい、したくない仕事を取ってきてまで仕事はしたくない、人を雇えば、不本意な仕事もせざるを得なくなると考えていた。しかしどうだろう。ふたを開けてみると、何と仕合わせな数年間だったろうとしみじみ思う。仕事をまわしつつ、ほぼやりたい形で仕事ができてきたのは、この若いふたりによるところが大きい。「独立して仕事をするつもりがないのなら雇わない」との大前提できてもらってる。その日は遠くないだろう。最近私は機会があれば「新築なんていらない。古家を直せば良い」と発言している。この数年間、古家の壊し、改修については人一倍携わってきたつもりだが、その事は少なからず彼らの今後に影響を及ぼすだろう。

半年以上前から関わっている古屋の改修。雨が漏り、桁も腐っている。瓦を剝がし、土を落とし、杉皮を剥いで垂木を抜いて、腐った桁と柱を交換し、新たに屋根を葺く。下屋のばらしも最終コーナーを回りやっと先が見えてきた。新築中に合間を見ての仕事なので、一気にはできない。少しずつバラしながらつくり、バラしながらつくりの繰り返し。そんな状況を何も言わずに見守ってくれている施主さんをありがたく思う。

古い民家、戦前に建てられた民家はおおらかでてらいがない。空間がどうの、納まりがどうの、仕上げがどうの、そんな詰まらぬ事に拘泥している現在の我々をあざ笑うかのようだ。
新築で疲弊した心を古屋の改修で癒す。
そんな心持ちは私の偽らざるところ。

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根継ぎ

どの高さでどうやって継ぐか悩むところです。当初1mの高さで金輪継ぎで根継ぎするつもりでしたが、方針転換。ここはもともとあった足固めの穴を利用してこのように継ぎました。かなりの鉛直荷重がかかります。材は10年寝かせていたケヤキです。

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家を揚げる

今までかつて2度曵き屋(家を揚げて移動させる)をやりましたが、その道のプロに頼みました。今回は曳くことはなく揚げるだけです。古屋の修理にはジャッキアップはつきものなので、その技術を身につけてハードルを低くしておきたい。そして工事費用も安く抑えたい。なので自分でやることにしました。手持ちの建築ジャッキ8個と車のスクラップ屋をめぐってかき集めた油圧ジャッキ12個そしてM16のボルト数十本、杉の梁10本。そして1m程度の角材100本程度。柱に梁を抱かせてボルトで締め上げ、それにジャッキをかけて揚げます。古家は柱ごとに石に乗っかっているだけなので、100年以上経って沈下したり柱が腐ったり、かなりひどい状態です。10センチ以上下がってる柱もありますが、家は倒れないものです。

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うららかな春の日に

大島久賀にある築110年の民家です。最初に相談を受けてから一年半が経ち、ようやく工事着工となりました。施主さんは日曜大工が趣味、工事もできる範囲で自分でやりたいという話に「やりましょう。手助けします」と即答しました。雨漏りはするし、柱も腐ってゆかはぶかぶか。事前に家財道具だけ片付けてもらっておいて、床の解体から工事を開始。まず、家をジャッキアップすることからはじめます。

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