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職場体験

地元の中学校の生徒さんが2名、2日間やってきた。職場体験学習として受け入れ始めて4年目、当然のことながら、毎年現場は違う。昨年は新築現場の小舞かき、今年はさしかけ屋根、波板はり。90㎜角の垂木の上に30㎜の桟木を90㎜の釘で打ってもらう。近頃はプロのい大工でも90の釘を手で打つことは珍しい。とりあえず何も言わずにやらせてみて、それからアドバイス。玄翁の持ち方、力の入れ方、角度、リズム。やってみせると本当に吸収が早く面白いようにうまくなる。作業の音を聞けば、上手か下手か大体わかるけれど、十分合格点。この後波板を二人だけで貼ってもらった。一人当たり何百本釘を打っただろう。後世畏るべし。

作業前に二人に尋ねた。
「一番大事なことは何?」  「自分の命」
「そう、怪我をしないこと。でも、怪我をゼロにすることはなかなか難しい。
小さな怪我、自分の指を叩いたり、ノコギリで指を切ったりは、僕らでもある。
でも、大きな怪我だけは絶対にしないこと。」
「屋根に上る?どうする?」  「はい」

受け入れる側としては、やはり怪我が一番怖い。
しかし、一線を越えて初めて見える景色もある。
こちらの心配をよそに、どんどん波板は貼られていった。

「屋根の上の釘打ち、面白かった」

怪我もなく2日間が無事終了。
学校以外の世界に触れることは良いことです。
逃げ場ができる。

翌日は親指の付け根と前腕が痛いかも。

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ラス板を内壁に

できるだけ既製品にたよらない木の家づくりを旨としている。木の家は高いと思われているが、実は木の値段自体は一般の方が考えているより安い。直径50センチ長さ4mの杉の丸太が(程度の差こそあれ)1〜2万円程度で買えるというと、たいていの人は驚く。プラス製材賃や運賃がかかるが、30センチ四角の大黒柱も3万円もあれば買えてしまう。70〜80年かかって大きくなった木が数万円でしかないというのは、買う側からすれば嬉しいことだが、山主にとってみれば悲劇に近い。 結局、木の家の単価を上げているのは施工賃、技術料ということになる。ならば、安価な木をふんだんに使って日曜大工程度の技術で家が造れないだろうか。セルフビルドで建てれば木の家の価格は木そのものの価格に近づくばずだ。政府と住宅メーカが手を組んで喧伝するゼロエネルギーハウスと対極にある対極にある家づくりを模索したい。 市場に出回っている材料でもっとも手に入りやすく安価な木材での家づくりをテーマとして考えてみたいと思う。
ラス板(厚12㎜*幅90㎜*長2mもしくは3m)は坪2000円を切る安価な材料。杉の化粧の羽目板材が最低坪6000円するので1/3以下の値段。内壁に横張り、正面釘打ち。ひとつの試み。

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アンプラグドハウス

頭脳労働が続くと頭の中が煮詰まってくる。健全な生活にはやはり適度な肉体労働が欠かせない。若い二人もだいぶ疲弊してきている様子、自身も見積り続きで停滞気味。3人で柳井の古家に。

家でもっとも気をつけるべきは雨漏り。20年間ほっとかれた家の中は雨漏りで梁が腐り、その下にあるべき柱も腐っている。家の中から空が見える。ジャッキをかませて新たに足固めと柱、梁を入れる。構造が決まったところで屋根に登り、野地板を張り替え、瓦を並べる。古い瓦なので土葺きです。雨漏りの原因は増築後に谷ができたこと。谷には雨が集中して弱点になる。

テーマは大工によるセルフビルド。屋根も左官も自分たちで。電気は引かないアンプラグドハウス。工事中は発電機を持ち込みますが。


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施主は私

柳井市街から車で15分、海が見える山の中腹に建つ古い民家を譲り受けました。20年以上も主人がおらず、一部屋根が崩れていて、部屋の中は獣の糞だらけ。休日を利用しながら、草刈り、庭木の剪定、家財道具の整理から少しずつ初めてゆきます。

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