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解体と製材

 築30年(?)Sハウスの改築。「足が伸ばせる風呂にしたい」と、既存のユニットバスを解体する。壁の化粧鉄板の裏には石膏ボードが接着剤で貼付けてある。処分にあたっては分別せねばならないので、ヘラを使って地道に剝がしてゆく。思うように剥がれず、3枚目くらいからイライラしてくる。1時間半ほどかけて10枚はがし終える。石膏ボードの処分費は45円/㎏。風呂と洗面所周りで解体した石膏ボードが約300㎏。なので処分費は45*300=13,500円。 ここで少し単純な計算を。12㎜厚の石膏ボードは買うとき約400円/枚。1枚あたりの重さは約13㎏/枚なので、捨てる時は45*13=585円かかる。買うよりも捨てる方が1.5倍高い。ふざけた素材だ。石膏ボードを使わない住宅は今ゼロに近い。石膏ボードを壊す時のストレスは半端ない。作る人間は壊すこともやって初めて健全となる。

 けんぽなしの木を伐ったので、と購入の誘いがありました。直径70センチ、長さ5.3m。製材賃込みで15万円程。高いか安いか。一期一会、珍しい木なので譲ってもらいました。

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解体終了

下屋4辺のうち、残す1辺。併設する離れと屋根続きになっているが、ここが一番ひどい。ずれた瓦をセメントで固めてあるが、その瓦の隙間の所々から草が生えている。
瓦を下ろして屋根をばらす。土壁を落として雨漏りで腐った桁と柱を全て解体し、離れと構造を切り離し離れ側には仮の柱を建てる。ばらしと片付けが終われば、気分的には7割仕事が終わった感じになる。どう直すかが頭にないとどう壊すのかもわからないのだが、開けてみないとわからない事も多い。作業前に思い描いていた青写真にかかっていた雲が晴れて、視界が一気に開ける瞬間。文字通り下から空が見える。手順が決まってしまえば、ここからは早い。無事四周屋根がつながり、雨漏りの心配はなくなった。瓦屋さんを待つ。

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坂を下る

シロアリの被害が凄まじい。築100年の古民家だが、水回りを中心にリフォームされている。新建材とベニヤをめくると梁や柱はボロボロで、もはや「土に還って」いる。二階の床もぶかぶかで、天井をめくるとさらにひどい状況が明らかになった。急遽ホームセンターで柱を10本ほど買ってきて、崩す途中で崩れる事のないように補強しながら解体していった。
一番大きな丸太梁5本は、切らずに下ろして持ち帰る。シロアリの被害もなく適度な大きさで乾燥も十分、ちょうなの跡も美しい。仲間の大工の新築で使ってもらう事に。

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砂埃で

土と木でできた家なので解体に変なストレスはない。ただ、かけやで叩き壊した土壁が、もうもうと砂埃をあげて、それが汗まみれの体にまとわりついて、5人とも真っ黒け。鼻をかんだらティッシュも真っ黒。うがいをしたら吐いた水は茶色。うへっとなって再度うがいしてもまた茶色。ぎょっとして右手を見たら手に持っていたのは麦茶だった。失礼!

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普段着で

車の入らない民家の解体工事の下見を口実に、久しぶりに島に行ってきた。夕方からは宴会、施主お手製の石釜に火が入る。集まる面々は漁師に猟師に鉄工所にカヤッカー、それと大工。食材は各自持ち寄りで、牡蠣、エビ、猪肉、ハム、こんにゃく、ピザ、それにどぶろく、などなど。ビール以外、テーブルに並んだものに店で買ったものは何一つないことが心地良い。風呂も用意してくれていたのに結局誰も入らず、みんな作業着のまま土間の厨房で夜中を迎えた。皆肉体労働者、土間が気兼ねなくて落ち着くんですね。

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