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幸明館竣工、落成式、平和とみんな仲良くの違い

 4月8日(土)15時から「幸明館」落成式が行われた。今回の建物は収蔵庫とアトリエ、ギャラリーを兼ねた平屋の建物と二階建ての住宅2棟からなる。いずれも25坪に満たない小さな建物だが、墨付け刻みから始まって、土を塗って乾かしてまた塗って、家具を作り付けて、と、着工から完成まで1年半を要した。「やっと、家が建ち始める。しかし、これがまた延々と、宇宙空間にもつながるかのような時間の流れ方だった。」ということばで表現されたが、いかにも、この間に身近でいくつの建物が着工され竣工を迎えただろう。「新築なら1年に1棟」と言っているが、今回普段以上に時間がかかったのは、今回の仕事が設計士との共同作業であったことにつきる。家づくりに対する姿勢、価値観、重きを置く場所の違いなど、幾度となく衝突し、その度に工事は止まり、双方共に精神的苦痛を余儀なくされた。具体的に言えば、大工は「木に従う」べく、材料に忠実でありたいと思い、過度な負担を強いるようなことはできるだけ避けたいと思う。しかし設計士はまず意匠ありきで、木や土の性質に関してはどちらかというと二の次。大工は「それはできない(すべきでない)」といい、設計士は「それでは美しくない」という。それをきいて、半分腹を立てながら何か良い方法はないか模索する。それを1年半繰り返した。

 4/9付朝日新聞「折々のことば」が、ふっと胸に落ちた。 以下、そのまま引用。
平和な世の中は、みんなものすごく口論しているんです。・・・関わりたくない人や見たくないものが、みーんな表に出てきます。 阿藤智恵   平和と「みんな仲良く」とは違うと劇作家は言う、みんな仲良くにこにこしている時は、その陰で必ず誰かが泣いている、平和な時はいろんな問題がぼこぼこ噴き出すから、意見や立場の対立が生まれるが、でも相手が生きていることは絶対否定しないのだと、ライターの石井ゆかりに語った。昨日と同じ石井の「選んだ理由。」から。  

生きている限り、人と交わる限り、意見の対立は避けられない。言論の自由とは、自分と正反対の意見を言う人の権利を守るということ。空気を読むとか、忖度とか、教育勅語とか、今の世が進みつつある方向は「みんな仲良く」北朝鮮。

昨日から始まった新しい現場は築20年Sハウスの改築仕事、ビニールクロス、石膏ボードの壊しから。

4月8日(土)〜16日(日)まで宏樹庵と幸明館で、宏二郎展「円に佇む」を開いています。足をお運びください。

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水勾配

竣工間際です。外構で落下防止の柵を作りましたが、バラして再度作りなおしました。軒が長いので直接雨はかからないのですが、風が吹けば雨がかかります。上面を平に作ってしまったため水を溜めてしまった訳です。水に濡れるのは仕方がない。しかし水が切れるようにしておかなければならない。この鉄則をすっかり忘れていました。反省です。

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天井塗り

久々に、新築の現場です。1階部分は壁も天井も中塗り土仕上。上向き作業をものともせずに塗ってゆきます。家の内部全体が土壁の水分で湿っていて、鍾乳洞にでも入ったような雰囲気です。気温が低く乾きが悪い。完全に乾くまではひと月はかかるでしょうか。乾くまで、少しでもこすれると傷になるので、気をつかいます。天井にあいた穴は特製ダウンライト。裸電球を埋め込むだけですが。

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鉄の引き手

鉄工所の知り合いに頼んでつくってもらった鉄の引き手。汎用の材料を切って溶接してもらい、雌ネジを切ってもらう。でき上がったものを家の薪ストーブに投げ込んで焼いて黒皮をつける。全て初めての事で試行錯誤です。市販の引き手は数多くあるが、なかなか気に入るものは少ない。大量生産するとなると曲げ加工が主になって、溶接なんてできないからこんな形のものがないのだ、と小さな発見です。木と土の家に無骨な黒い鉄。丸、角、平の三種類です。

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中塗り仕上げ

中塗り土のまま仕上げとすることが多くなりました。漆喰などの仕上塗りが1工程減るのでコストも少し抑えることができます。何より、この質感は、表面だけきれいに仕上がっていれば良いという薄っぺらな壁とは、一線を画すものだと思います。今回は大壁仕様の土壁、土に墨を入れた塗り壁サンプルを作ってみました。 気温が下がり、乾きが悪い。扇風機2台と灯油ストーブがフル稼働。

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