昼で仕事を終えて、午後は休息日。この日はカヤックで釣った魚と現地の漁師さんにもらった大量の瀬戸貝で酒盛り、皆で現地泊。
高校時代の友人が2年ぶりに訪ねてきてくれた。大阪から青春18切符で7時間。我が家のロフトに2泊して、先ほど柳井からフェリーで松山へ旅立った。材木の整理を手伝ってもらった帰路、愛車エルフがオーバーヒートして急遽工場入り。予定していた海遊びは夕方にずれ込んだ。波高く(といったら笑われるが)、近くをぱしゃぱしゃと。それでも、水平線の向こうから来る春の風は頬に心地よい。一つの現場を終えた感慨と久しぶりの旧友との再会で一升瓶が空いた。
20数年ぶりに錦川下りを決行。南桑から岩国IC付近まで。水量少なく、鬼門の沈下橋もなんなくクリア。安心した矢先、竹がおおいかぶさった右カーブの瀬に突入し、あえなく沈。メガネ紛失後は一転逆風となり、うすぼけた状況で彼の指示どおりひたすら漕いで何とかゴール地点に到着し、4時間の川旅は終了。川を甘く見ては行けない。水の力というものを改めて思い知らされた一日。「錦川でも、結構人が死んでるんですよ。去年も女性が沈下橋に張り付いて」とは知り合いのカヤッカーの後日談。そういう話は事前に教えといてくれなきゃね。事情を話して、坊主達との川下りは当面延期。
車に乗せて近くの海まで運んだものの、風が強く白波がたっていたため、その日はあえなく断念。車に乗せたまま帰宅。そのまま一晩明かして、翌日、べた凪で出航。沖合数百メートルの距離を行ったり来たりと、本当の航海にはほど遠い。岸から遠ざかるにつれて恐怖心が増す。技術と経験をつんで、いつか向かいの無人島までいってみたい。すこしずつ、すこしずつ。
曲面に平らなベニヤを、曲線にまっすぐな木材を。いずれもボンドをつけてから銅釘で止めてゆく。接着剤が乾くまで丸一日はクランプのお世話になります。現代の接着剤は本当に強力です。日々の仕事と照らし合わせて、これが木の船かというと、やはり違うのではないかと。グラスファイバーとエポキシ樹脂で固められた船体は土には還らない。