FC2ブログ

Latest Entries

介護

160km離れてひとりで住む母より「骨折した」との電話を受ける。左手首。着替え、料理ができないとのこと。市の地域包括支援センターに相談し、急遽訪問していただく。遅れて駆けつけて、現状把握。ホームヘルパーと配食サービスの依頼。並行して住宅改修。実家の倉庫に眠っていた杉と檜の板を使って、玄関上がり框の延長と階段、手すりの設置。そしてとんぼ返り。
同じ集落に住む、自力歩行が困難になってきた一人暮らしのおばあさんの家に、寝室横にトイレを作ったり、ミニキッチンを作ったり、手すりをつけたりの工事をしていたのがつい1週間前のこと。これは順番、いずれ我が身にも同様のことが起こると分かってはいても、いざ自分の番が来るとなかなかしんどい。改めて同様の立場に置かれた人たちのことを想像した。

P2150049.jpg

石柱

旧家の塀。土壁+瓦屋根の塀が屋敷をぐるりと囲んでいる。門に取り付く正面の塀が崩れ落ち、改修を請け負うことになった。人力で丁寧に解体してゆくと、一辺数十メートルの塀を裏側で支える石柱があらわになった。奥の4本が古く、手前の2本はそれよりも新しい。痛みがひどかったのは手前側。石柱と塀をつなぐボルトが錆で膨張し、石柱を折っていた。奥の4本は継手でつないでいたため損傷なし。施工上便利と思われる材料、工法が時間の試練に耐えられないものをつくる事例には事欠かない。

P2020076.jpg

作業場の見学

かねてからお願いしていた作業場の見学をさせていただいた。同業者の仕事場に足を踏み込むのは、敵情視察と受け取られかねない節もあり言い出しにくかったのだが、すんなりと同意いただいた。

隣市の大工さん。数十年前に先代が建てたという鉄骨造2階建の建物。離れに材料置き場の建屋が数棟ある。幅600㎜の自動カンナと600㎜の手押しカンナ、幅広板の平面が出せるルーター、追っ掛け継ぎの加工機、鎌、アリの加工機、製材機、長さ12mの桁が加工できるようにと作られた作業場はホイストもあって広い。それでも手狭になって同じ敷地内に別棟を増築している。ただ、時代の変遷で家の作り方自体が変わってしまったため、機械の稼働率自体はかなり落ちているとのことだった。

一個人大工の作業場は、規模の差こそあれ、簡易的な建築物であることが多い。そこで寝泊まりするわけではないので居住性は問われない。家を建てるという、生産活動の場として特化された場所。必然的にローコストの建物になる。当初は必要十分だったのが、時を経るにつれ機械がふえ、道具が増え、材料が増えて手狭になってゆくのは、継続して仕事を続けている大工には共通のことと思う。大工なので増殖はたやすい。付け足しながら建物が広がってゆく。その数十年間の変遷が歴史としてその建物に残されていてとても興味深い。しかし、この2,30年の間で家づくりが劇的に変わってしまい、多くの機械が埃をかぶり、その前には材料が積み上げられていて、久しく使われていない様子がありありと窺われる。実はこれから作業場を整備しようと考えているのだと話すと、「こんなご時世に、それはすごいことだ」と後押しになるかならないかわからないようなコメントをいただいた。時流に抗ってきたのは今に始まった事ではないが、先輩大工が置かれている現状を垣間見た1日だった。

30年ぶりの邂逅

Tさんには本当に色々とお世話になっている。2年前に仲介してもらった軽トラは今年で30歳になるが絶好調。住んでいる道の狭い集落内で大変重宝している。そのTさんからは、数年前に中古の薪ストーブも世話していただいていた。柳井に住むK君の古家に運び入れてしばらく放置されていたが、やっと日の目をみることになった。レンガで炉台を作り、床下を補強(おおよそ150Kgもある)し、古瓦で背面の壁を作り、屋根に穴を開けて煙突を設置、ここまで1年半かかって、年末にやっと火が入った。K君一人の工事。この薪ストーブは以前大竹市にあったステーキ屋に置かれていたもの。そのステーキ屋には、まだサラリーマンだった頃に一度だけ訪れたことがあった。その時にこの薪ストーブを見ていたという記憶はないけれど、こうして30年の歳月を経た今、K君の古家で火が点いていることに不思議な縁を感じる。

PC290023.jpg

おばあさんからのSOS

建物探訪の番組を見ていたら、「500万円の尾州檜のカウンター」というセリフが聞こえた。ミシュラン二つ星の寿司屋でメニューはおまかせのみ、値段は不明。最高の素材を用いて最高の料理を目指す。大工の世界でも、同じような世界があるけれど、どこに軸足を置いて仕事をするのかということは腕の良し悪しとはあまり関係がない。薄汚い大衆食堂が安くて美味しい飯を提供する例は枚挙にいとまがない。

ここのところ、床が抜けそうだから直して欲しいという近所からの仕事依頼が何件も続いている。(どういうわけか同じような仕事は続くことが多い。) 依頼者は全員年金暮らしの高齢者、口に出しては言わないが、できるだけ安く済ませたいという気持ちはひしひしと伝わってくる。費用を安く抑えた工事では必要最小限の工事しかできない。それでも最大限の感謝をいただく。身入りは少なくとも、大工をやってて良かったと思う瞬間に出会うことができる。

同じ部落内に住む87歳の一人暮らしのおばあさんの家。床が落ち、タンスが傾いてベットに倒れこみそうになっていたところ、SOSを受けた。まず別のひと部屋を寝室に改造して移ってもらい、床工事に入る。すべての柱の足元が腐って落ちている。最大15㎝。どこまで直すか?床のレベルをどこに設定するか?柱をジャッキアップするか、するならどこまで揚げるか?限られた予算の中で悩むが、できるだけすべての柱をジャッキアップすることに。仏壇などの動かせない家財道具があるので一部屋ずつ、柱一本づつ。既存の柱に新たにもう一本柱を抱かせてボルトで縫う。滑り止めとして接触面に横から丸込栓を打つ。そして渾身の力でジャッキを回す。

PC020035.jpg

Appendix

カレンダー

02 | 2021/03 | 04
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

最新記事

FC2カウンター

月別アーカイブ

検索フォーム

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード